代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

活動報告

母の会で開催した講演会や学会での報告、記事などをご紹介します。

参加者全員で行ったスキンケア実習

参加者全員で行ったスキンケア実習

11月30日(金)、「母の会」は茨城県つくば市と連携した研修会を開催しました。市役所の会議室を会場にお借りした研修会には、つくば市の保健福祉部長や同部次長、健康増進課長、保健センター所長をはじめ、保健師、看護師、助産師、保育士、市内の医療機関の医師など合わせて60人が参加しました。研修会の講師には国立成育医療研究センターアレルギーセンター長の大矢幸弘先生と東京都立小児総合医療センターアレルギー科の看護師、小児アレルギーエデュケーターの益子育代さんにお願いし、市内の医療機関が活躍している4人のエデュケーターさんにお手伝いいただきました。研修会は前半に益子さんを中心に「乳幼児のスキンケア」を講義と実習で学びました。この中では全員がビニール袋を使ってきめの細かな泡を作って肌を洗う実習、十分な量の保湿剤を塗ってその感触を確かめる実習に取り組み、簡単にできるきめの細かな泡に、皆さん驚いている様子でした。

終了後、参加者の質問に答える大矢先生

終了後、参加者の質問に答える大矢先生

実習の後、「乳児期から始めるアレルギー予防」と題して大矢幸弘先生が講演しました。大矢先生はアレルギーの発症予防について最新の研究成果を紹介しながら説明、①妊娠中や授乳中の母親が食物制限をしても食物アレルギーやアトピー性皮膚炎の発症は予防できない、②離乳食(卵やピーナツ)の開始を遅らせても食物アレルギーの予防効果はなく、むしろ卵の摂取開始を遅らせると卵アレルギーの発症リスクが高まる、③乳児期の湿疹やアトピー性皮膚炎は長引くほど食物抗原の経皮感作を促進し食物アレルギー発症のリスクが高まる、④乳児期の湿疹は早く治し、卵は生後6か月からごく少量で摂取を開始することで、卵アレルギーの発症を減らすことができることなどを分かりやすく解説しました。(園部まり子)