代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

講演会 • 学会発表報告

講演会•学芸発表報告の説明

■専門医に学び、先輩お母さんとの交流、情報交換などを通し希望がもてる生活に

専門医や先輩お母さんに学んだ懇談会

専門医や先輩お母さんに学んだ懇談会

2月18日(土)、「母の会」は横浜市旭区の市民活動支援センター「みなくる」で、「アナフィラキシー親子のための懇談会」を開催しました。懇談会は食物アレルギーの重い症状であるアナフィラキシーやアナフィラキシーショックを起こす子どものお母さんなどが専門医に学び、先輩お母さんとの交流、情報交換などを通して安心や希望をもって生活していけるようになることをめざして毎年、開催しています。アレルギー専門医や日頃から連携している「ひらつか食物アレルギーの会」「えびなアレルギーサークルデイジー」「大阪狭山アレルギー・アトピーサークルSmile・Smile」「品川食物アレルギーの会」など患者グループの皆さん、千葉、東京、神奈川、静岡、大阪などから参加した当事者に加え、自治体職員、養護教諭、大学教員、製薬や食品企業、読売新聞、NHKの記者など患者を支える社会的な環境づくりに取り組んでいる皆さん、合わせて40人ほどが参加しました。

■講師は国立病院機構神奈川病院の渡辺博子先生、お母さんの取り組み報告も

全員で「スキンケア」を実習した

全員で「スキンケア」を実習した

講師には国立病院機構神奈川病院小児科アレルギー科医長の渡辺博子先生をお招きしました。懇談会では最初に、食物アレルギーの子どもを修学旅行で海外に送り出した際に渡航先のアレルギー対応について調査・準備し無事に参加することができた報告や熊本地震被災地域での取り組みなどについて4人が報告しました。休憩をはさんで午後からは渡辺先生が講演し、食物アレルギーの正しい理解と対応に加え、参加したお母さんたちを励ますように周囲の理解を得ながら学校生活を過ごしている患者の事例などをいくつも紹介してくださいました。この後、全員が「エピペン」トレーナーを、代表が本物を使う実習、きめの細かな泡をたっぷりと作って洗う方法、適量の軟膏や保湿剤のぬり方など「スキンケア」を渡辺先生の指導で全員が実習しました。

■「一人ではないと改めて思い、明日からの生活に生かせると思った」などの声

「アレルギー情報コーナー」で展示も行った

「アレルギー情報コーナー」で展示も行った

この後の懇談では当事者のお母さんたちからたくさんの質問が寄せられました。医療の課題や学校での対応に関する内容が多く、中には先行きが見えない状況に発言の途中で言葉に詰まってしまう場面も、そのたびに渡辺先生や先輩お母さんが自ら取り組んできたことを伝えて励まし交流を続けていくことになるなど、当事者同士の温かな言葉の掛け合いが続きました。懇談会は11時から夕方の4時過ぎまで長時間となりましたが、お昼や休憩時間にはあちこちで懇談の輪もできました。参加したお母さんからは「渡辺先生のお話はもちろんですが、先輩ママ、同じアレルギーを持つ親同士、痛いほど分かることもあり、一人ではないと改めて思い、明日からの生活に生かせると思った」などの声が寄せられました。皆さん、お疲れ様でした。
(園部まり子)