代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

講演会 • 学会発表報告

講演会•学芸発表報告の説明

■「受診するのが楽しみな励まし外来に」と題して発表、PAEに期待寄せる

ワークショップでは発表の後、討論も行った

ワークショップでは発表の後、討論も行った

7月22日(土)、23日(日)の両日、「母の会」は滋賀県大津市のピアザ淡海 滋賀県立県民交流センターで開かれた第34回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会に参加、ワークショップ「今改めて問い直す これからのアレルギーエデュケーターに期待されること」で患者を代表して発表を行うとともに、ロビーで展示を行いました。会場には日ごろ連携している全国の患者会メンバーも多く参加し、交流を深めました。
ワークショップでは4人の小児アレルギーエデュケーター(PAE)、医師とともに患者を代表して「母の会」が報告を行いました。「受診するのが楽しみな励まし外来に」と題した報告では、「お母さんからPAEの皆さんに伝えたいこと」として連携のある患者支援グループなどを通して寄せてもらった「症状のコントロールがつかなかった頃の悩み」「適切な指導を受けて嬉しかったこと」をKJ法でカテゴリー分類した内容を報告しました。

■「不安を理解し一緒に考え、寄り添ってもらえた」(喘息)などの声

会場で行った展示にも多くの参加者が訪れた

会場で行った展示にも多くの参加者が訪れた

このうち「症状のコントロールがつかなかった頃の悩み」では、「治療のイメージ、見通しが分からない」「運動会など行事で子どもの生活が制約された」(喘息)、「ステロイドが不安だった、使い方が分からない」「掻くのを止めない子どもを叩いた」(アトピー性皮膚炎)、「血液検査で診断された」「幼稚園、学校、職場の理解が得られない」(食物アレルギー)など、「適切な指導を受けて嬉しかったこと」では、「慢性疾患であることを初めて知った」「不安を理解し一緒に考え、寄り添ってもらえた」(喘息)、「どれほど痒いか分かってもらえた」「ぐっすりと眠れるようになった」(アトピー性皮膚炎)、「不安や心配、恐怖を理解してくれている」「子どもに対して毎回『よく頑張ったね』と励ましてもらえた」(食物アレルギー)などの項目や声が多かったことなどを報告しました。
その上で、「辛かった苦しかったことなど来し方の苦労を分かってくれていると感じた時、子どもの心は開く」「アレルギーっ子の母は責められることはあっても褒められることはない。お母さんも少しでも出来たことを褒めてもらうと元気になる。親子で定期受診が楽しみになる」「患者は『きっと良くなる』見通しと希望が持てる指導を求めている」ことなどを強調、PAEに期待を寄せました。
なお日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会はこの大会をもって「日本小児臨床アレルギー学会」に名称を変更、新たに出発しました。
(園部まり子)