代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

講演会 • 学会発表報告

講演会•学芸発表報告の説明

 「母の会」は、第23回日本アレルギー学会春季臨床大会のシンポジウム「増加するアレルギー疾患への対策を考える」(平成23年5月15日)、および第28回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会のシンポジウム「学校生活とアレルギー疾患」(同6月5日)に招かれ、代表の園部が発表を行いました。  発表は「ガイドラインの
アレルギー学会春季臨床大会 左から2人目が園部(平成23年5月15日)

アレルギー学会春季臨床大会 左から2人目が園部(平成23年5月15日)

普及へ、患者会にできること」(アレルギー学会)、「学校での支援を促すNPOの試み」(難治学会)と題し、「母の会」のここ数年の活動の大きなテーマである、学校や教育委員会、救急隊などと専門医をつなぐことで、「ガイドライン」に基づく適切な医療やサポートについての教職員などの理解を促しアレルギーの児童生徒の支援を進める取り組みについて報告しました。
 
 なおアレルギー学会では教育セミナー「アトピー性皮膚炎治療の問題点をさぐる-患者会代表者からの提言より」にもパネリストとして代表の園部が参加しました。 
 
 
○専門医が学校に出向いて行う研修
 2つのシンポジウムでは、「母の会」が平成21年度から神奈川県教育委員会との協働事業(神奈川ボランタリー活動推進基金21協働事業負担金事業=詳しくは<別項>に掲載する「報告書」を参照してください)として、小児アレルギーの専門医が学校に出向いて行う「アレルギー児を学校で支える研修事業」の概要と、「母の会」の呼びかけで平成22年に大阪狭山市で実現した学校・教育委員会と救急隊が連携する試みについて報告しました。これに加えて、アレルギー学会では東日本大震災の被災地を訪れた状況を報告しました(東日本大震災の被災地を訪れた状況については<別項>の報告をご覧ください)。
 
 
○学校と救急隊が連携する試みも
 両学会で報告した教育委員会と救急隊が連携する試みの背景には、処方されて所持している自己注射薬「エピペン」については救急救命士による投与が可能となっていること、また平成21年7月30日付で文部科学省学校健康教育課長から「エピペンを処方されている児童生徒が在籍している学校は、保護者の同意を得た上で、その児童生徒の情報を提供するなど、日ごろから消防機関と連携すること。エピペンを処方されている児童生徒の救急搬送を依頼する場合、エピペンが処方されていることを消防機関に伝えること」(要旨)とする「依頼」が発出され、同日、同趣旨の内容が総務省消防庁救急企画室長から「技術的助言」として発出されていることから、学校・園と救急隊との連携に向けた共通理解を図ることが大事になってきていることがあります。報告では各地で連携が進むことを願って、大阪狭山市での取り組みで見えたポイントについて報告しました。