代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

活動報告

母の会で開催した講演会や学会での報告、記事などをご紹介します。

■保健(福祉)センターで即席の勉強会や意見交換

福島市の保健福祉センターで健康推進課、こども育成課、子育て支援課の皆さんと意見交換を行った(4日)

福島市の保健福祉センターで健康推進課、こども育成課、子育て支援課の皆さんと意見交換を行った(4日)

8月の3日(月)~5日(水)にかけて、「母の会」は今年後半の東日本大震災被災地域での活動の準備のため、福島、宮城両県の自治体の教育委員会、保育や保健担当の方々を訪問し、意見を交換しました。3日、福島県郡山市を起点に会津若松市、同市に出張所を置いている大熊町、いわき市を、翌4日には福島県、福島市、南相馬市、相馬市、5日には気仙沼市、東松島市、仙台市を訪問、レンタカーでの移動距離は790キロメートルにも及びました。

南相馬市の原町保健センターではアレルギー医療の現状、適切な医療と患者支援などについての即席の勉強会も(4日)

南相馬市の原町保健センターではアレルギー医療の現状、適切な医療と患者支援などについての即席の勉強会も(4日)

今回の訪問では、連携の積み重ねの中で、それぞれの自治体の、アレルギーの子どもたちの支援に取り組もうとされている熱意が、これまで以上に強く伝わってきました。4日に訪れた福島市の保健福祉センターでは、突然の訪問にもかかわらず健康推進課長の呼びかけで健康推進課、こども育成課、子育て支援課の皆さんが集まってくださり意見交換の場を持つことができました。同じ日に訪れた南相馬市の原町保健センターでは、持参したPCを使ってアレルギー医療の現状、適切な医療と患者支援などについて、即席の勉強会も開いていただきました。

■気仙沼市、東松島市では研修会・相談会の打ち合わせ

宮城県気仙市の市民健康管理センター「すこやか」では、今年度中に行う研修会・相談会に向けて打ち合わせを行った(5日)

宮城県気仙市の市民健康管理センター「すこやか」では、今年度中に行う研修会・相談会に向けて打ち合わせを行った(5日)

5日に訪問した宮城県気仙市の市民健康管理センター「すこやか」と東松島市の矢本保健相談センターでは、今年度に両市で行う予定の研修会、相談会に向けた内容の打ち合わせを行いました。また最後に訪れた仙台市の教育委員会では、今年3月に文部科学省がまとめた「学校給食における食物アレルギー対応指針」に基づく同市の取り組みについて意見を交換することができました。

東日本大震災被災地域でアレルギー患児(者)を支える「母の会」の活動では、当初から(1)発災時は被災者と直接向き合う保健師、栄養士、看護師などによる支援がポイントとなる (2) ただ、災害時に普段の取り組みを超えた対応はできない (3)アレルギー患児(者)も災害時には支援が必要であることの理解を進め、公的な支援の仕組みづくりを進める必要があることを強く感じ、それぞれの視点で取り組んできました。

■被災地域での取り組みが、全地域のお手本になる可能性

移動の途中に訪れた、宮城県岩沼市の「千年希望の丘」で(4日)

移動の途中に訪れた、宮城県岩沼市の「千年希望の丘」で(4日)

その背景には、災害時の避難所などでは、医療や生活上の支援などの課題が一気に顕在化し、多くの患児(者)が困難な状況に追い込まれた実態がありました。「母の会」は被災地域の自治体の子どもにかかわる専門職の方々への情報提供、研修機会の提要などを通じてアレルギー疾患の病態や適切な医療の理解、臨床に優れた専門医との病診連携の推進、必要な生活上の支援などの実現に取り組み、少しずつですが地域での連携が広がっていることを感じています。

「母の会」は東日本大震災被災地域で始まった取り組みが、逆にすべての地域の取り組みのお手本になるのではないかと感じています。そうした可能性の拡大に向けて、これからも堅実に活動していきたいと思います。
(園部まり子)