代表理事
園部まり子・長岡徹

顧問
西間三馨先生
(国立病院機構福岡病院名誉院長)

活動報告

母の会で開催した講演会や学会での報告、記事などをご紹介します。

■青森県、岩手県、宮城県、福島県、山形県から親子連れや専門職が集う

お母さんと子どもが集った午前中の第1部

お母さんと子どもが集った午前中の第1部

1月28日(日)、「母の会」は東北地区小児アレルギーケア研究会(日本小児臨床アレルギー学会認定の小児アレルギーエデュケーター、医師で構成)の皆さんとともに講座「アトピー性皮膚炎とスキンケア」を開催しました。岩手県盛岡市の「アイーナ」(いわて県民情報交流センター)で行った講座には、主にお母さんと子どもが集った午前中の第1部に47人、看護師や栄養士、医師などが参加した午後の第2部に42人、合わせて89人が参加されました。また地元岩手県にとどまらず青森県、宮城県、福島県、山形県から親子連れや専門職が集い学ぶ熱のこもった講座になりました。
この日の講師は東京都立小児総合医療センターアレルギー科部長の赤澤晃先生(日本小児臨床アレルギー学会理事長)と8人の小児アレルギーエデュケーターにお願いしました。研究会顧問である宮城県県立こども病院アレルギー科科長の三浦克志先生、森川小児科アレルギー科クリニック院長の森川みき先生も仙台から駆けつけ、参加者と一緒に実習に取り組んでいただきました。

■きめ細かな泡を作って効果的に肌を洗う方法など「スキンケア」を実習

グループに分かれてきめ細かな泡づくりに取り組んだ

グループに分かれてきめ細かな泡づくりに取り組んだ

講座は2部ともに最初に赤澤先生がアトピー性皮膚炎の病態と診断、有症率、悪化因子、適切な治療などについて丁寧に説明、中でも治療について患者と保護者が理解して取り組む必要があることとして、(1)アトピー性皮膚炎は皮膚の炎症であり、治療は炎症の鎮静化、スキンケア、原因の除去の「3本柱」を効率よく実施する必要がある(2)ステロイド薬、タクロリムスの効果と安全性、副作用を正しく理解する(3)「スキンケア」と軟膏塗布の具体的な方法を正しく理解する(4)皮膚の炎症を完全に鎮静させるための軟膏の塗り方を理解して取り組む(5)ステロイド軟膏の減量・中止の方法を理解する(6)生活習慣の改善に取り組むことなどを説明しました。

情報コーナーも開設し公的な資料を配布した

情報コーナーも開設し公的な資料を配布した

この後、参加者はグループに分かれて小児アレルギーエデュケーターを中心に「スキンケア」の実習に取り組み、きめ細かな泡を作って効果的に肌を洗う方法、塗る体表面積に必要な量の保湿剤を塗った時の感触を確かめてみました。皆さん、しっかりと泡立てた泡のきめ細かさ、必要な軟膏・保湿剤を塗った時のべったりとした感触に驚いていました。
会場には「母の会」がいつも行う展示や公的な資料を配布するコーナーも設けました。なおこの日の講座の様子は地元の「テレビ岩手」のニュースで取り上げられたほか「BS 日テレ」を通じて全国に放映されました。また「岩手日報」「読売新聞」には広報などにご協力をいただきました。大変にありがとうございました。     (園部まり子)