2018年10月30日
神奈川県伊勢原市と共催、「赤ちゃんからのスキンケア講座」を行いました
10月30日(火)、「母の会」は神奈川県伊勢原市と「赤ちゃんからのスキンケア講座」を共催しました。市の中央公民館を会場に、乳幼児親子が参加してアトピー性皮膚炎やアレルギー疾患の発症予防に必要なスキンケアについて知り育児に役立てる午前中の講座、また同市の保健師、助産師、栄養士等の母子保健従事者向けの研修を午後に行う2部形式で行いました。
講座の講師は国立成育医療研究センターアレルギーセンターの福家辰樹先生にお願いしました。午前中の講座には30組の母子を中心にスタッフを含め60人近く、午後の専門職の講座には市の保健師、栄養士、助産師などスタッフを含め25人が参加して熱心に行われました。午後の専門職向けの講座の中で福家先生は、アトピー性皮膚炎は他の慢性疾患と比べて患者のQOLが低いこと、思春期のアトピー性皮膚炎は自殺念慮や心理社会的問題と関連するなど見逃がせない特徴があることなどにも触れ、湿疹があると食物アレルギーになりやすいデータを示しながら適切な対応の重要性を話しました。そのうえで皮膚の表面をきれいにするスキンケア、軟膏で皮膚のバリア機能を作る薬物療法、外からの刺激、悪化要因を減らす治療の「3本柱」を丁寧に説明しました。午前午後ともに講座の後半には実際にきめの細かい泡を作って肌を洗い、十分な量の保湿剤を塗った時の感触を確かめる実習、午後の講座ではアドレナリン自己注射薬「エピペン」の使い方を学ぶ実習も行いました。(この事業は公益財団法人キリン福祉財団の助成で行いました)
(園部まり子)